2011年8月21日 (日)

精神疾患が5大疾病に

 
 厚生労働省は 先月、 精神疾患を、

 がん, 脳卒中, 心臓病, 糖尿病と並ぶ  「5大疾病」 に位置づけ、

 重点対策を行なうことを決めました。

 2008年の調査では、 精神疾患の患者は 323万人にのぼり、

 237万人の糖尿病, 152万人のがんなど、

 他の4大疾病を 大幅に上回っています。

 日本の精神病床数は 35万床弱 (09年) で、 全病床の約2割を占めています。

 平均在院日数は300日を超え、 世界でも突出しています。

 一方で、 精神病床の医師数は 一般診療科の3分の1でよいと 規定されており、

 手薄な入院治療が 長い間行なわれてきました。

 在宅で 充分な支援を受けられないために、

 長期入院を強いられる 「社会的入院」 が、 約6万2000人にのぼっています。

 こうした不必要な入院を減らし、 患者の社会復帰を促すなど、

 施設収容型の精神医療を 変えると期待されるのが、

 訪問診療や訪問看護など 在宅医療です。

 また、 初期に患者を見つけて、 悪化を防ぐ 早期支援体制も予想されます。

 統合失調症は 発症してすぐに 治療を始めると、

 脳のダメージが少なく、 悪化や再発が しにくくなるといいます。

 ところが 国内の患者は、

 発症から医療機関にかかるまで 平均17ヶ月となっています。

 在宅医療が充実すると、 患者の生活環境を 改善しやすくなり、

 早期に対応すれば、 薬物療法だけでなく 認知行動療法も活用できるでしょう。

 ただし 課題もあります。

 統合失調症は誤診も多く、

 統合失調症の薬で 逆に精神状態が著しく悪化する ケースも少なくありません。

 今のままで 早期発見を推進すると、 被害者が増えかねません。

 うつ病では、 製薬会社の抗うつ薬のキャンペーンに 影響され、

 診断が 過剰になったことがあります。

 うつ病でない人に 抗うつ薬が処方されると、

 回復がかえって遅くなったり、 自殺衝動が表れる人もいるのです。

 5大疾病の 治療の一翼を担う 精神科医の責任は、 ますます重くなります。

〔 読売新聞より 〕
 

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2011年6月14日 (火)

眠っている間に過食症 -- 睡眠関連摂食障害 (3)

 
(前の記事からの続き)

 睡眠中の過食として もうひとつ、  「夜間摂食症候群 (NES)」 があります。

 夜間に覚醒して、 意識がある状態で むちゃ食いをし、

 翌朝も記憶があることから、 睡眠関連摂食障害と区別されます。

 夜間に偏った、 異常な食行動としての 睡眠障害です。

 また、 眠剤の副作用によって、 夜間の過食が起こることもあります。

 睡眠状態で 記憶がないケースと、

 眠剤を飲んでも眠れずに 過食してしまうケースなどがあるようです。

 心の問題を抱えて 眠剤を服用している人は、

 その副作用で 夜間過食をしている場合も 少なくないのでしょう。

(心子も そうだったのかもしれません。)

 一方、 睡眠関連摂食障害を、

 睡眠薬で誘発された 異常行動のひとつとして 捉える人もいます。

 睡眠薬による意識低下に基づき、 食行動障害を伴うものです。

 稀な副作用で、 解明されていない点が多いですが、

 留意する必要があるとしています。

〔 星和書店 / 精神科治療学24 巻02号抄録本文
  http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0102/bn/24/02u.html

 従来、 摂食障害の患者は、 夜間の過食と その記憶がないことも多いので、

 記憶障害は 解離性症状だと思われていました。

 夜間の過食は 摂食障害の部分症状であり、 記憶がある場合も ない場合もある、

 という程度の 理解をされていました。

 ところが、 眠剤も飲んでおらず、 夜間の過食と その記憶がないことだけを訴える、

 または それを主症状とする患者がいます。

 そういう患者は、 摂食障害というより、

 睡眠障害の観点からも診るべきだ という意見が出てきたのです。

〔 赤城高原ホスピタル 「睡眠関連摂食障害」
  http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/ED_sleep-related.htm

 以上のように、 睡眠関連摂食障害は 本人が知らないうちに起こり、

 切実な問題も含んでいるだけに、 研究や理解が 早く進んでいけばと思います。
 

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2011年6月13日 (月)

眠っている間に過食症 -- 睡眠関連摂食障害 (2)

 
(前の記事からの続き)

 睡眠関連摂食障害 (SRED) では、

 典型的な場合、 患者は就眠直後から 1時間以内に過食を始めます。

 多くの場合、 食事内容は、 脂肪分や糖分の多い 高カロリー食です。

 患者はストレス状況下にあり、

 自信を喪失して 混乱していることが多いといわれます。

 患者は 夜間の過食を避けるために、 ベッドルームや冷蔵庫に 鍵をかけたり、

 台所に誰かに寝てもらったり、 冷蔵庫のドアに 鈴をつけたりしますが、

 全て役に立ちません。

 SRED患者の 3分の2は女性で、

 患者の平均年齢は27才  (多くの場合、 10代後半か20代前半に発病)。

 夜間に高カロリーの食事をし、 43%の患者は肥満しています。

 84%は、 全くか 或いはほとんど 夜間過食の記憶がありません。

 SREDは時には、 アミトリプチリンなどの 抗うつ剤投与に続いて出現します。

 また時には、 睡眠時無呼吸症候群に続いて

 夢遊病とSREDが 見られることがあります。

 脳炎やナルコレプシーなどが 引き金になることもあります。

 SRED患者は 正常者よりも、 アルコール症、 薬物乱用、 睡眠障害などの

 既往歴がある場合が 多いことが知られています。

 気分障害や不安障害を合併している、 あるいは 併発する可能性が高いものの、

 これらの特定の精神障害との 関係性は知られていません。

 多くの研究者が、 SREDは 摂食障害ではなく睡眠障害である、

 と考えている一方で、

 摂食障害患者の10~15%が この障害を経験している という報告もあります。

 また SRED患者の半数以上が、

 情緒的、 身体的 または性的虐待被害者である という報告もあります。

 治療に関しては、 精神行動療法、

 抗うつ薬や 抗てんかん薬などが試みられています。

 睡眠剤によって 病状を悪化させることがあります。

 ストレスを低減することが重要なので、

 ストレスマネージメントクラス、 アサーティブトレーニング、

 カウンセリングなどが有効です。

 患者は、 アルコール、 カフェイン、 薬物乱用を避けることが重要です。

〔 赤城高原ホスピタル 「睡眠関連摂食障害」 より
  http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/ED_sleep-related.htm

(次の記事に続く)
 

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2011年6月12日 (日)

眠っている間に過食症 -- 睡眠関連摂食障害 (1)

 
 ボーダーの人が書いた ブログを見ていたら、

 「■寝ている時の過食症。」 という記事がありました。

(「境界例ガールのサクセス日記。」)

 眠っている間に 無意識に起き出して、 過食をしてしまうというもので、

 「睡眠関連摂食障害」 と言われます。

 実は 心子にもこれがありました。 (と、話していました。)

 重症ではありませんが、 寝ている間に ゆであずきをむしゃむしゃ食べたり、

 カニ缶をふたつ 平らげたりしたと言っていました。

 でもこの数年で 言われ始めたものらしく、

 このブログの著者さんも、 何ヶ所もの病院に通院していながら、

 「寝てる間の過食なんて 聞いたことない」 と言われ、

 診断が付かなかったそうです。

 睡眠中の脳波測定も 異常なかったとのこと。

 wikipediaからの  「睡眠関連摂食障害」の抜粋です。

「神経性大食症 (過食症) が 睡眠時に現れるもの。

 原因は主に ダイエットによるストレスで、 食事制限で食欲が満たされないために、

 睡眠時に 睡眠状態のまま歩き出し、 過食してしまう。

 食べて満足すると、 そのまま寝床へ戻る。

 これらの症状が 睡眠時に無意識に起こるため、 症状を自覚しないことが多い。」

 この著者さんにとっても  「謎の過食症」 で、

 朝起きたとき、 自分が食べた物の 残骸を見つけたり、

 自分の下に 食べかけのジャムパンがあって、 髪の毛も枕も ジャムまみれだったり、

 朝耐えがたいぐらいの 胃もたれがしたりしたそうです。

 それで自分の過食症への  「恐怖心」 が起きたといいますが、

 そういう恐さだけでなく、 事態はもっと深刻です。

 不本意な体重増加は元より、 うとうとして食べるため 物がのどに詰まる可能性,

 時には 料理までしているということで、 火事を起こす危険性,

 眠ったまま車を運転して コンビニに食べ物を買いにいくという

 恐ろしさなどがあるのです。

〔 参考 : 「境界例ガールのサクセス日記。 ■寝ている時の過食症。 」
       http://bpd1976.blog27.fc2.com/blog-entry-34.html

(次の記事に続く)
 

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2011年5月18日 (水)

広汎性発達障害への対応

 
 自閉症児の教育は難しいですが、 以下のような点に注意します。

1.得意・ 不得意のアンバランスが著しいので、

  その子の能力を 正しく評価し、 その子に合った 教育が必要です。

2.ただ禁止することは、 かえって問題を増やす 元となります。

  替わりに何をしたらよいのか 分からないからです。

3.物事を教えるときに  「構造化」 という工夫が必要です。

 「構造化」 とは、 次のようなことを言います。

 例えば、 「夜になったらパジャマを着る」 ということを 考えてみましょう。

 これを正しく行なうためには、

1.どのタイミングでパジャマを着るか 判断することが必要です。

  自閉症の子は 周りの状況から 判断することが苦手です。

  また、 言葉による指示も 理解できないことがあります。

  → タイミング, 状況を伝える工夫

2.パジャマを正しい順番で 身に着けなければなりません。

  順序立った行動が 苦手です。

  → 段階的に 複雑な手順を習慣づける

 以上のことを 自閉症児に教えるためには、

 言葉だけに頼らない, 見て理解するのは 比較的得意であること,

 習慣づけを利用すること などに配慮が必要です。

 構造化には、 以下のような方法があります。

1.物理的構造化 (決まったことを 決まった場所でする)

2.ルーチン化 (課題や指示の手順を 一定にする)

3.一日のスケジュールを一定にして、 見て分かるように示す

4.ワークシステムの確立

5.視覚的構造化 (目で見て 分かるように示す)

 治療教育の原則は 次のようなものです。

1.親, 学校が共同で:

  学習や習慣づけには 繰り返しが必要ですし、

  皆で理解しなければ、 自閉症児は安心して生活できません。

2.個別の評価・ 個別プログラム:

  得意不得意がアンバランスなため、 オーダーメイドが必要です。

3.健常者も歩み寄る:

  自閉症児の成長はゆっくりなので、

  子供だけに修行させるのでは 上手くいきません。

4.構造化:

  自閉症児療育の基本です。

5.理解して誉める

6.低刺激:

  沢山の情報には 混乱してしまいます。

7.地域の理解・ 協力:

  親も子も 気楽に床屋に行ったり、 買い物ができるように。

〔「広汎性発達障害とは」
  http://www2k.biglobe.ne.jp/~motoi/lecture/pdd1.html より〕
 

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2011年5月15日 (日)

「重ね着症候群」

 
 主に境界性パーソナリティ障害と 診断された人の中に、

 その背景に 高機能発達障害を持っている人の存在が 注目されています。

 衣笠隆幸氏は、 これを 「重ね着症候群」 と呼んでいます。

 青年期に 種々のBPD様の精神症状を 訴えて受診し、

 問診していくうち 高機能発達障害が発見されるといいます。

 発達障害は軽度で、 高機能 (知能が平均以上) の人なので、

 物事の達成能力があり、 それまで見過ごされてきてしまったのです。

 高機能発達障害には 精神分析的精神療法が適用されますが、

 BPDはそれはかえって 患者の衝動性を刺激し、 自己感が混乱してしまうので、

 支持的なアプローチや 薬物療法が適切です。

 小児・ 児童期に、 不登校や神経症が 見られることがありますが、

 発達障害を疑われたことはありません。

 思春期・ 青年期には、 様々な精神症状を呈します。

 対人恐怖, 強迫, 摂食障害, 人格障害, 抑うつ, 反社会的な逸脱行為など,

 統合失調症, 躁うつ病, 摂食障害, 神経症,

 パーソナリティー障害などの 症状をきたします。

 精神科を受診し、 自己理解を促進する (精神分析的) 治療を受けると、

 かえって悪化してしまいます。

 治療者が混乱すれば、 治療困難事例になってしまうでしょう。

 支持的・ 療育的な関わりをすると、 安定していきます。

 面接場面では、 情緒的交流の困難さ, 激しい感情の変化や平板化,

 自己感の喪失を訴えます。

 いじめや孤立など コミュニケーションの問題や、

 攻撃性・ 衝動性・ 性衝動の問題が 浮き彫りになってきます。

 家族からは、 発達の異常 (早熟・遅滞) の存在, 言語障害の存在,

 協調運動障害の存在, 強い拘りの存在が聞かれます。

 いずれにしても、 発達障害のために 周りと合わなくて、 理解されず、

 不安や無力感, 反抗や攻撃, 自暴自棄などに陥り、

 BPDのような行動化を してしまうというものです。

〔「outlandos d’amour」:

 http://outlandos.blog.eonet.jp/outlandos_damour/2009/04/layered-cloths-.html

 他より〕
 

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2011年5月14日 (土)

自閉症スペクトラム

 
 広汎性発達障害の色々な困難を、 子供の性格や 親のしつけのせいにせず、

 障害に基づいて 理解した上で 対応することが大切です。

 子供自身が 自分の障害を 理解することも重要です。

 (1) 対人関係の障害, (2)  言葉などのコミュニケーションの障害,

 (3) こだわり 或いは想像力の障害の、 3つの障害の程度によって、

 「自閉症」, 「アスペルガー障害 (アスペルガー症候群)」,

 「特定不能の広汎性発達障害」 (PDD-NOS) などと 診断されます。

 「アスペルガー障害」とは、

 言葉の遅れがなく、 対人関係以外の困難が 目立たない人達です。

 (1), (2), (3)のいずれもが 典型的に当てはまるものを

 「自閉性障害 (自閉症)」 と呼び、

 (1), (3)  のみのものを  「アスペルガー障害」 と呼びます。

 以前 「自閉症」 と言われていたものは  「自閉性障害」 で、

 「カナータイプの自閉症」 (古典的自閉症) といいます。

 それぞれに、 知的障害のあるものと ないものがあります。

 自閉症, アスペルガー症候群, PDD-NOSなどは、

 それぞれの境界が 明確でデジタルなものではなく、

 ひとつの連続体として 考えられています。

 それを  「自閉症スペクトラム (自閉症連続体)」 と呼んでいます。

 ちょうど虹のように、

 色が別れているけれど 境目は曖昧で つながっているのと同じです。

 広汎性発達障害 (PDD) のなかで 知的障害を伴わないものを、

 高機能広汎性発達障害 (HF-PDD) と言います。

 アスペルガー障害のほとんどと、 自閉性障害や

 特定不能の広汎性発達障害の 一部が含まれ、 自閉症の軽症例と言えます。

 ただし、 社会性の障害が 軽いわけではありません。

 子供の200人に 1人位いると言われています。

 障害として認知されないと、 わがままや性格の 問題として扱われ、

 不適切な対応によって 不登校や様々な不適応行動に 発展してしまいます。
 

〔「ほっぷ・ すてっぷクラブ」 http://www.hopstepclub.jp/archives/hf-pdd.html

 「広汎性発達障害とは」 http://www2k.biglobe.ne.jp/~motoi/lecture/pdd1.html

 「Wikipedia」 より〕
 

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2011年5月13日 (金)

広汎性発達障害 (PDD)

 
 発達障害には、

 ADHD (注意性多動性発達障害) や LD (学習障害) などの他に、

 自閉症やアスペルガー症候群を含む  「広汎性発達障害」 があります。

 広汎性発達障害は、 自閉症に近い特徴を持つ 発達障害の総称です。

 先天的な脳の障害によるもので、 成育歴や環境が 原因ではありません。

 軽い人から重い人まで、 人口の0.5% ~ 0.9%いると 言われています。

 その特徴は 次のようなものです。

(1) 対人関係の障害 (場面に応じた 適切な行動がとれない)

  母親に甘えたり、母親と遊んだりしない

  視線が合わない

  1人遊びが好きで、 人との関わりを好まない

  感情が伝わらない

(2) 言葉などの コミュニケーションの障害

  言葉が遅れていたり、 一問一答になってしまったりして 会話にならない

  オウム返しと言われるような 特有の応答をする

  遊びのルールや役割を 理解できない

(3)こだわり, あるいは想像力の障害

  興味を持っているものが 限られている

  服や靴などは 特定の物しか身に着けない

  コップなどが いつもの所に置かれていないと、 気にして直す

  同じものに執着して 集めたりする

  くるくると体を軸にして周る などの常同行動がある
 

 その他にも 様々な特徴があります。

・ 人の表情や感情を 読み取るのが苦手、 その場に合った 行動ができない

・ 人が何を考えているのか 推し測れない

・ 特に年少時は 多動であることが多い

・ 得意なことと不得意なこととの ギャップが著しいことが多い

・ 一度に多くの情報が与えられると 混乱する

・ 不安になると なかなか収まらない

・ 真似をするのが苦手で、 教えるのに工夫が必要

・ 特定の音に対して 敏感すぎたり、 逆に鈍感だったりする

・ 不安な体験や 嫌な体験を、 ずっと後になって思い出して 落着かなくなる

・ かんしゃく発作や、 自傷行為・ 危険行為
 

〔「ほっぷ・ すてっぷクラブ」 http://www.hopstepclub.jp/archives/hf-pdd.html

「広汎性発達障害とは」 http://www2k.biglobe.ne.jp/~motoi/lecture/pdd1.html

「発達障害アスペルガー症候群」http://asperger.blog.so-net.ne.jp/archive/200910-1

 より〕
 

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2011年5月12日 (木)

境界性パーソナリティ障害と発達障害

 
 境界性パーソナリティ障害と発達障害の関連性を よく耳にします。

 境界性パーソナリティ障害は発達障害の一種ではないかと、 自説を述べる人もいます。

 BPDは 心の成長が未熟な人なので、 そのような考え方もできるのかもしれません。

 発達障害のひとつである 「アスペルガー症候群」 の  “二次障害” として、

 境界性パーソナリティ障害が生じる とも言われます。

 アスペルガーの人は 場にそぐわない言動をしたりするため、 周囲から誤解され、

 その結果として 感情が不安定になったり、

 BPDに似た症状を 示すことはあります。

 両者の区別は難しいようですが、 全く別のもので、 治療法も異なります。

 精神医療の現場では 一時期、 何でもBPDと 診断されていたことがありましたが、

 最近は何でも アスペルガーと言われる傾向が あるとも聞きました。

 問診で、 発達段階に兆候がなかったかと、 小さい頃の様子を 聞かれるそうです。

 「重ね着症候群」 という 概念も唱えられています。

 BPDなどの精神症状の背景に 発達障害があるものを言い、

 パーソナリティ障害だけ、 発達障害だけという人は少ない とも言われます。

 BPDとアスペルガーの 両方を持っているという人が いる一方、

 両者の併発は0に等しい と言う人もいました。

 この機に、 アスペルガーや自閉症を含む  「広汎性発達障害」 について、

 簡単に説明してみたいと思います。

(次の記事に続く)
 

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2011年5月 8日 (日)

「DSM-Ⅳ」 の多軸評定 (2)

 
(前の記事からの続き)

○ 第3軸 : 患者の精神症状の 理解や管理に関連する 身体疾患。

 例えば、 認知症の病因となる脳疾患などが、 それに当たるのではないかと思います。

 他に 以下のような例があります。

・ 感染症および 寄生虫疾患

・ 内分泌, 栄養, 代謝疾患, 免疫疾患

・ 神経系および 感覚器の疾患

 第3軸も 診断に関与することがあるようですが、

 第4軸以下は、 予後の予想や 研究のために用いられるということです。
 

○ 第4軸 : 第1軸・ 第2軸の診断・ 治療・ 予後に影響する、

 心理的・ 社会的・ 環境的問題。

・ 人生の不幸な出来事

・ 対人関係などのストレス

・ 職業上・ 教育上の問題

・ 環境的な困難や欠如など
 

○ 第5軸 : 機能の全体的評定。

 その人の機能や 症状がどの程度であるか、 0~100ポイントで評定します。

 91~100 全く健常で、 不適応な症状はない。

 81~90  日々のありふれた心配程度。

 71~80  軽微な症状。 一過性。

 61~70  軽度の症状。 社会生活に若干の障害。

 51~60  中程度の症状と不適応。

 41~50  重度の症状と障害。

 31~40  判断思考気分の欠損。

 21~30  一日中床についている。

 11~20  清潔維持不可能。

 1~10   重大な自傷他害の危険。 自殺行為。
 

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